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膝の痛み MediBilbao Salud

半月板損傷とは?症状・原因・MRI検査・リハビリと手術・復帰の目安

半月板損傷は、膝のクッションの役割をする半月板が、ひねりなどで傷ついた状態です。膝の曲げ伸ばしで痛みや引っかかりを感じたり、膝が動かなくなったりします。スポーツでのジャンプの着地や方向転換で起こりやすく、中高年では年齢による変化(変性)で傷んでいることもあります。症状、検査、リハビリと手術、復帰の目安を整理します。

テーマ
理学療法
更新日
読了時間
5分
監修
Itziar Gotxi Erezuma医師 · 耳鼻咽喉科専門医 · ビスカヤ県医師会 登録番号 484809757
公園のベンチに座り、膝に手を当てる男性
膝のひねりで、半月板が傷つくことがあります。AIで作成したイラストです。

半月板とは?

半月板は、膝の関節で太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)の間にある、三日月の形をした軟骨の板です。内側と外側に1つずつあります。

膝にかかる衝撃をやわらげるクッションの役割と、関節を安定させる役割をもっています。

膝関節の骨と半月板の立体模型
半月板は、大腿骨と脛骨の間にある三日月形の軟骨です。AIで作成したイラストです。

半月板損傷の原因

  • 膝のひねり:体重がかかった状態で膝をひねると、半月板が傷つきます。
  • スポーツの動き:ジャンプの着地や方向転換でのひねり、ボールを蹴る動作などで起こります。
  • ほかのけがとの合併:膝の安定に重要な靱帯のけがと同時に起こることもあります。

片方の足に体重をかけた状態で、その側の膝をひねったときに起こりやすいのが特徴です。くり返しの動作で傷つくこともあります。

中高年では、スポーツのけがとは別に、年齢による変化(変性)で半月板が傷んでいることもあります(「出典によって異なる点」を参照)。

半月板損傷の症状

  • 痛み:膝の曲げ伸ばしで痛みが出ます。
  • 引っかかり感:膝を動かしたときに引っかかるような感じがします。
  • 腫れと水がたまる:膝が腫れ、関節に水がたまることがあります。
  • こわばり・不安定さ:膝が硬くなったり、かくっと膝折れしそうな不安定さを感じたりします。
  • ロッキング:傷ついた半月板が関節にはさまり、膝が急に動かなくなることがあります。

半月板の断裂の種類

半月板の断裂には、裂け方によっていくつかの種類があります。

  • 縦断裂:半月板の長い方向に沿って裂けます。
  • バケツ柄断裂:縦の裂け目が大きくなり、内側の部分がバケツの持ち手のようにずれます。ロッキングの原因になります。
  • 水平断裂:半月板が上下に分かれるように裂けます。

断裂の種類と場所は、治療法を選ぶうえで大切な情報になります。

半月板損傷の検査

  • 診察:膝の痛む場所や動き、腫れを確認し、痛みが出る動きを試す検査(疼痛誘発検査)と画像検査を組み合わせて診断します。
  • X線検査:骨折がないかを確認します。膝の特定の場所に強い痛みがある、膝を曲げられない、痛くて体重をかけられない、55歳以上といった場合は、骨折の可能性が高まります。半月板そのものはX線には写りません。
  • MRI検査:損傷の場所や形を明らかにできます。重い損傷が疑われる場合や、PRICEを数週間行っても症状が消えない場合に行います。

まずは安静とリハビリ

多くの場合、まず手術以外の方法(保存療法)で治療します。

  • PRICE:保護(Protection)、安静(Rest)、冷却(Ice)、圧迫(Compression)、挙上(Elevation)で、痛みと腫れを抑えます。
  • 装具と松葉づえ:膝を守り、体重をかけすぎないようにします。
  • 膝を強化する運動:軽度から中等度の損傷では、膝を強化する運動がすすめられます。

膝に多量の液体がたまっている場合は、それを抜いて痛みを和らげることもあります。重い損傷では、手術の後に強化運動を始めます。

理学療法士の指導で膝の運動をする男性
膝を支える筋肉のトレーニングを行います。AIで作成したイラストです。

手術が検討される場合

リハビリや薬で症状が良くならない場合や、重い損傷では、関節鏡を使った手術が検討されます。

  • 半月板切除術:傷ついた部分だけを切り取ります。
  • 半月板縫合術:裂けた部分を糸で縫い合わせて治します。

関節鏡手術は、小さな切開部から細い管状の器具を入れて行います。

半月板のふちは血流があるため縫合で治りやすい一方、中心部は血流が乏しいため、切除することが多くなります。

スポーツ復帰の目安

  • 切除術の後:スポーツ復帰まで2〜3カ月が目安です。
  • 縫合術の後:縫った部分が治るまで時間がかかるため、復帰まで4〜6カ月が目安です。

復帰に必要な期間は、スポーツのレベルや種目によっても異なります。主治医とよく相談したうえで、復帰の時期を決めることが大切です。

出典によって異なる点:年齢による損傷に手術は必要か

MSDマニュアル家庭版と日本スポーツ整形外科学会は、リハビリなどで良くならない場合や重い損傷では、関節鏡による手術を検討するとしています。

一方、フィンランドの臨床試験(Sihvonenら、2013年)は、変形性膝関節症のない35〜65歳の146人を対象に、年齢による内側半月板の損傷に対する関節鏡での部分切除術と、切除を行わない「見せかけの手術」を比べました。手術から12カ月後の膝の症状の改善に、2つのグループの差はみられませんでした。

スポーツなどのけがによる損傷と、年齢による損傷とでは、手術の効果が異なる可能性があります。手術を検討する場合は、損傷の種類を踏まえて整形外科で相談しましょう。

半月板損傷のポイント

  • 半月板は、膝のクッションと安定の役割をもつ三日月形の軟骨です。
  • 体重がかかった状態でのひねりやキック動作で損傷し、靱帯のけがと合併することもあります。
  • 痛み、引っかかり感、腫れ、ロッキングが主な症状です。
  • 半月板はX線に写らないため、MRI検査で確認します。
  • まずはPRICEと膝を強化する運動で治療し、良くならなければ手術を検討します。
  • スポーツ復帰の目安は、切除術で2〜3カ月、縫合術で4〜6カ月です。

半月板損傷についてよくある質問

回答は一般的な情報であり、診察や医師による個別の判断に代わるものではありません。

半月板損傷はどうして起こるのですか?

体重がかかった状態で膝をひねると起こります。スポーツでのジャンプの着地や方向転換、ボールを蹴る動作などが代表的です。

半月板損傷ではどんな症状が出ますか?

膝の曲げ伸ばしでの痛み、引っかかり感、腫れ、こわばり、膝くずれ、膝が急に動かなくなるロッキングなどが出ます。

半月板損傷はレントゲンでわかりますか?

半月板はX線(レントゲン)には写りません。X線は骨折がないかを確認するために行い、半月板の損傷はMRI検査で確認します。

半月板損傷は手術しないと治りませんか?

多くの場合、まずは安静、アイシング、装具、膝を強化する運動などの保存療法を行います。良くならない場合や重い損傷で手術が検討されます。

半月板の手術にはどんな方法がありますか?

関節鏡を使い、傷ついた部分を切り取る切除術と、縫い合わせる縫合術があります。血流のあるふちの部分は縫合、中心部は切除が多くなります。

スポーツにはいつ復帰できますか?

目安は、切除術の後で2〜3カ月、縫合術の後で4〜6カ月です。回復の様子を見ながら医師と相談して決めます。

出典

  1. MSDマニュアル家庭版 · 膝のねんざおよび関連する損傷
  2. 日本スポーツ整形外科学会 · 半月板損傷
  3. Sihvonen R, et al. Arthroscopic partial meniscectomy versus sham surgery for a degenerative meniscal tear. N Engl J Med. 2013

このガイドは一般的な情報であり、医師の判断に代わるものではありません。診断と治療は、診察と病歴によって決まります。緊急の場合は119番(スペインでは112番)に電話してください。