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耳の病気 MediBilbao Salud

耳鳴りの原因と治し方|キーン・ジーという音、受診の目安

耳鳴りは、周りで音がしていないのに、耳の中でキーン、ジー、ザーといった音が聞こえる症状です。病気そのものではなく症状の一つで、10〜15%の人が経験するとてもよくある症状です。原因、受診すべきサイン、検査、そして耳鳴りと上手につき合うための対処法を整理します。

テーマ
耳鼻咽喉科
更新日
読了時間
7分
監修
Itziar Gotxi Erezuma医師 · 耳鼻咽喉科専門医 · ビスカヤ県医師会 登録番号 484809757
診察室で女性が医師に耳の症状を説明している様子
耳鳴りの多くは、難聴に伴って起こります。AIで作成したイラストです。

耳鳴りとは?

耳鳴り(耳鳴:じめい)は、周りの音ではなく、耳の中で発生している雑音です。病気そのものではなく、症状の一つです。程度の差はありますが、10〜15%の人が経験するとされています。

聞こえる音は、ジー、キーン、ザー、ヒュー、シューなどさまざまで、難聴を伴うことがよくあります。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会も、耳なりは難聴とともに現れることが多いとしています。

耳鳴りは、静かな場所で、とくに何かに集中していないときに聞こえやすくなります。そのため、眠ろうとしているときにとても気になることがあります。

自覚的耳鳴と他覚的耳鳴

  • 自覚的耳鳴:本人にしか聞こえない耳鳴りで、圧倒的に多いタイプです。音を処理する脳の部分(聴覚皮質)の異常な活動で起こり、多くは耳の病気の症状として現れます。どのように起こるのかは、完全にはわかっていません。
  • 他覚的耳鳴:はるかにまれなタイプで、耳の近くの血管を流れる血液の音など、実際の音が聞こえるものです。心臓の拍動に合わせて聞こえることがあり、聴診器を使うと他の人にも聞こえることがあります。

他覚的耳鳴には、口の天井(口蓋)や中耳の小さな筋肉のけいれんで、カチカチという音が聞こえるものもあります。

耳鳴りの主な原因

難聴がある人には、その原因にかかわらず、しばしば耳鳴りが起こります。

  • 大きな音:大きな騒音や爆発にさらされた経験(音響外傷)
  • 加齢:年齢とともに進む難聴(加齢性難聴)
  • 薬:耳に影響を与える一部の薬による耳の損傷
  • メニエール病:難聴、耳鳴り、耳のつまった感じ、激しい回転性めまいをくり返す病気
  • そのほか:中耳の感染、耳あかなどで耳がふさがる、耳と鼻をつなぐ耳管の問題、顎関節の病気など

ほとんどの耳鳴りの原因は危険なものではありませんが、原因がわからないことも多くあります。脈に合わせて聞こえる他覚的耳鳴は、首の血管の血流の乱れなどで起こることがあります。

耳鳴りを悪化させる要因

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、次のようなものを耳鳴りを悪化させる要因として挙げています。

  • 高血圧や糖尿病
  • 疲れやストレス
  • 睡眠不足
  • 肩こり

同学会は、耳鳴りは心身症とも浅からず関連があるとしています。また、カフェインなどの刺激物は耳鳴りを悪化させることがあるため、避けるように努めるとよいとされています。

生活リズムを整え、十分な睡眠をとり、ストレスをためないようにすることが、耳鳴りとつき合ううえでも大切です。

耳鳴りで受診するタイミング

耳鳴りは、必ずしも医師の診察が必要なものではありません。ただし、次のようなサインには注意が必要です。

  • 片耳だけの耳鳴り:とくに難聴、ふらつき、バランスの障害を伴う場合
  • 神経の症状:バランスがとれない、歩きにくい、回転性めまい、ものが見えにくい、話しにくい、飲み込みにくいなど

これらのサインがある場合は、すぐに受診してください。サインがなくても、耳鳴りが最近始まった場合や、脈に合わせて聞こえる場合は、かかりつけ医に相談しましょう。

急に聞こえが悪くなった場合は、まず難聴の原因となる病気の治療が行われます。早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

耳鳴りの検査

医師は、耳鳴りの性質(片耳か両耳か、続いているか脈に合わせて聞こえるか)、神経の症状の有無、大きな騒音や耳に影響する薬の使用などを尋ね、耳と神経の診察を行います。

  • 聴力検査:ほとんどの人は、医師や言語聴覚士による正式な聴力検査を受けるべきとされています。
  • MRI検査:片耳だけの耳鳴りで難聴がある場合は、造影剤を使ったMRI検査で、聴神経の腫瘍などがないかを調べます。
  • 血管の検査:脈に合わせて聞こえる耳鳴りでは、血管の画像検査が必要になることがよくあります。
  • 質問票:耳鳴りが生活の質にどのくらい影響しているかを評価するために使われることがあります。

耳鳴りの対処法と治療

耳鳴りの原因となる病気を見つけて治療しようとしても、うまくいかないことが多いのが実情です。それでも、次のような方法が症状を和らげるのに役立ちます。

  • 聞こえを補う:難聴がある人の約半分は、補聴器などで聞こえを補うと耳鳴りが和らぎます。
  • 背景音を流す:背景音や音楽を流すと耳鳴りが目立たなくなり、眠りやすくなる人が多くいます。
  • ストレスや気分の落ち込みへの対処:ストレスや抑うつの治療が役立つことがあります。
  • 人工内耳:高度から重度の難聴がある人では、人工内耳で耳鳴りが軽くなることがあります。

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会によると、慢性化した耳鳴りにはさまざまな薬などが使われていますが、確実に耳鳴りを軽くすることは難しいとされています。標準的な方法で効果がない場合は、耳鳴りを専門とする医療機関で、行動療法や音を使った治療(TRTなど)を受ける選択肢もあります。

医師が男性に小さな補聴器を見せて説明している様子
難聴がある人の約半分は、補聴器で聞こえを補うと耳鳴りが和らぎます。AIで作成したイラストです。

耳鳴りとつき合うための日常の工夫

  • 静かすぎる環境を避ける:耳鳴りは静かな場所で目立ちやすいため、寝るときなどに小さな音を流してみる
  • 大きな音から耳を守る:大きな騒音は耳鳴りの原因になるため、騒がしい場所では耳を守る
  • 刺激物を控える:カフェインなどの刺激物を避けるようにする
  • 体調を整える:疲れ、睡眠不足、ストレスをためない

多くの人は、耳鳴りの原因が重い病気ではないと知ることで安心します。耳鳴りのことが頭から離れず、つらい気持ちが続く場合は、一人で抱え込まずに耳鼻咽喉科で相談しましょう。

出典によって異なる点:認知行動療法は耳鳴りに効くか

MSDマニュアル家庭版は、標準的な方法で効果がない場合の選択肢として、さまざまな行動療法や刺激療法を挙げています。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、慢性の耳鳴りに薬などが使われているものの、確実に軽くすることは難しいとしています。

コクランのシステマティックレビュー(Fullerら、2020年)は、3か月以上続く耳鳴りに対する認知行動療法(考え方や行動のくせに働きかける心理療法)の28件の研究(2,733人)をまとめました。治療なしや待機と比べて、認知行動療法は治療終了時に耳鳴りが生活の質に与える影響を減らす可能性があり、その差は意味のある改善の目安を上回る程度でした(確実性は低い)。重い副作用はほとんどみられませんでした。一方、耳鳴りの大きさそのものが小さくなるかや、長期の効果については十分な根拠がありませんでした。

認知行動療法は、耳鳴りの音を消すというより、耳鳴りによる苦痛や生活への影響を減らすことを目指す治療と考えるとよいでしょう。

耳鳴りのポイント

  • 耳鳴りは、周りで音がしていないのに耳の中で音が聞こえる症状で、10〜15%の人が経験します。
  • 本人にしか聞こえない自覚的耳鳴が大半で、難聴を伴うことがよくあります。
  • 大きな音、加齢、一部の薬、メニエール病などが原因になり、疲れ、ストレス、睡眠不足、カフェインは悪化させることがあります。
  • 片耳だけの耳鳴りや、ふらつき、話しにくさなどの神経の症状を伴う場合は、すぐに受診しましょう。
  • 難聴がある人の約半分は、補聴器などで聞こえを補うと耳鳴りが和らぎます。
  • 背景音や認知行動療法など、耳鳴りによる苦痛を減らす方法があります。

耳鳴りについてよくある質問

回答は一般的な情報であり、診察や医師による個別の判断に代わるものではありません。

耳鳴りの原因は何ですか?

多くは難聴に伴って起こり、大きな音にさらされた経験、加齢による難聴、耳に影響する薬、メニエール病などが原因になります。原因がわからないことも多くあります。

キーンという耳鳴りは危険ですか?

ほとんどの耳鳴りの原因は危険なものではありません。ただし、片耳だけの耳鳴りや、ふらつき、話しにくさなどの神経の症状を伴う場合は、すぐに受診してください。

耳鳴りは何科を受診すればよいですか?

耳鼻咽喉科が担当します。聴力検査などで難聴の有無や原因を調べます。急に聞こえが悪くなった場合は、早めに受診しましょう。

耳鳴りは治りますか?

耳鳴りを完全に止めることはほとんどできませんが、補聴器、背景音、ストレスへの対処、認知行動療法などで、症状や苦痛を和らげることができます。

耳鳴りがあって眠れないときは?

耳鳴りは静かな環境で目立ちやすいため、背景音や音楽を流すと耳鳴りが目立たなくなり、眠りやすくなる人が多くいます。

耳鳴りを悪化させるものは?

疲れやストレス、睡眠不足、肩こり、高血圧や糖尿病、カフェインなどの刺激物が悪化させることがあります。大きな騒音からも耳を守りましょう。

出典

  1. MSDマニュアル家庭版 · 耳鳴り
  2. 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 · 耳の症状(耳なりがする)
  3. Fuller T, et al. Cognitive behavioural therapy for tinnitus. Cochrane Database Syst Rev. 2020

このガイドは一般的な情報であり、医師の判断に代わるものではありません。診断と治療は、診察と病歴によって決まります。緊急の場合は119番(スペインでは112番)に電話してください。