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肩の痛み MediBilbao Salud

五十肩(肩関節周囲炎)とは?症状・原因・治し方とリハビリ

五十肩(肩関節周囲炎)は、肩の関節が痛み、動きが悪くなる状態です。中年以降、とくに50歳代に多くみられ、髪を整える、服を着替えるといった日常の動作が不自由になったり、夜中に痛みで目が覚めたりします。症状、原因、治療、リハビリのポイントを整理します。

テーマ
理学療法
更新日
読了時間
4分
監修
Itziar Gotxi Erezuma医師 · 耳鼻咽喉科専門医 · ビスカヤ県医師会 登録番号 484809757
肩を押さえながら専門家に相談する男性
五十肩では、肩の痛みと動かしにくさが出ます。AIで作成したイラストです。

五十肩(肩関節周囲炎)とは?

五十肩は、肩関節の周りの組織に炎症が起き、肩が痛んで動きが悪くなる状態で、医学的には肩関節周囲炎と呼ばれます。中年以降、とくに50歳代に多くみられ、その病態はさまざまです。

肩の動きを滑らかにする袋(肩峰下滑液包)や、関節を包む袋(関節包)が癒着すると、さらに動きが悪くなります。この状態を拘縮、または凍結肩といいます。

五十肩の症状

  • 肩の痛みと動かしにくさ:肩関節が痛み、関節の動きが悪くなります(運動制限)。
  • 動かすときの痛み:動かすと痛みますが、あまり動かさないでいると、肩の動きがさらに悪くなってしまいます。
  • 日常生活の不自由:髪を整える、服を着替えるといった動作が難しくなることがあります。
  • 夜間の痛み:夜中にズキズキと痛み、ときに眠れないほどになることもあります。
肩の痛みで服を着るのに苦労する女性
服の着替えなど、日常の動作が不自由になることがあります。AIで作成したイラストです。

五十肩の原因

関節を構成する骨、軟骨、靭帯や腱などが年齢とともに変化し、肩関節の周りの組織に炎症が起きることが主な原因と考えられています。

炎症が続いて関節包や滑液包が癒着すると、肩が固まったように動かなくなります。痛みを恐れて動かさない状態が続くことも、動きの悪さにつながります。

五十肩と似た肩の病気

肩の痛みには、関節包や滑液包の炎症によるいわゆる五十肩のほかに、次のような病気があります。

  • 上腕二頭筋長頭腱炎:力こぶの筋肉の腱の炎症です。
  • 石灰沈着性腱板炎:肩の腱にカルシウムがたまって起こる炎症です。
  • 肩腱板断裂:肩を動かす腱が切れた状態です。

五十肩の診断

押して痛む場所や、肩の動きの状態などをみて診断します。

  • X線(レントゲン)撮影
  • 関節造影検査
  • MRI
  • 超音波検査

これらの検査で、腱板断裂や石灰沈着性腱板炎など、五十肩と似た病気を見分けます。

痛みの強い時期(急性期)の治療

  • 安静:三角巾やアームスリングなどで肩を休めます。
  • 薬:消炎鎮痛薬の飲み薬が有効です。
  • 注射:肩への注射も痛みを和らげるのに有効です。

急性期を過ぎたら:リハビリ

  • 温熱療法:ホットパックや入浴などで肩を温めます。
  • 運動療法:関節が固まるのを防ぐ運動や、肩の周りの筋肉を強くする運動を行います。

五十肩は自然に治ることもありますが、放置すると日常生活が不自由になるだけでなく、関節が癒着して動かなくなることもあります。痛みが落ち着いてきたら、少しずつ動かしていくことが大切です。

専門家の指導で腕を上げる女性
急性期を過ぎたら、運動療法で少しずつ動きを取り戻します。AIで作成したイラストです。

改善しない場合

薬や注射、リハビリで改善しない場合は、関節鏡などを使った手術がすすめられることもあります。

肩の痛みや動きの悪さが長引く場合は、似た病気が隠れていないかも含めて、整形外科で相談しましょう。

出典によって異なる点:どの治療がいちばん効くか

日本整形外科学会は、急性期には安静と消炎鎮痛薬・注射、急性期を過ぎたら温熱療法や運動療法などのリハビリ、改善しなければ手術も、という段階的な治療を紹介しています。

システマティックレビューとメタ解析(Challoumasら、2020年)は、凍結肩の治療を比べた65件の研究(4,097人)を調べました。多くの比較で統計的な差はみられたものの、短期間(12週以内)の痛みについて臨床的にも明らかに優れていたのは、関節内へのステロイド注射だけでした。著者らは、発症から1年未満の早い時期にステロイド注射を行い、自宅での運動プログラムを組み合わせることが回復のチャンスを高めるとしています。

注射は早期の痛みに役立ち、運動療法は回復を支える治療として、両方を組み合わせることが大切と考えられます。

五十肩のポイント

  • 五十肩は、肩関節の周りの炎症で肩が痛み、動きが悪くなる状態です。
  • 中年以降、とくに50歳代に多くみられます。
  • 髪を整える、服を着替えるといった動作が難しくなり、夜間に痛むこともあります。
  • 腱板断裂など似た病気があるため、検査で見分けることが大切です。
  • 急性期は安静と薬・注射、その後は温熱療法や運動療法を行います。
  • 放置すると関節が癒着して動かなくなることがあるため、早めに相談しましょう。

五十肩についてよくある質問

回答は一般的な情報であり、診察や医師による個別の判断に代わるものではありません。

五十肩は何歳くらいで起こりますか?

中年以降、とくに50歳代に多くみられます。

五十肩は自然に治りますか?

自然に治ることもありますが、放置すると日常生活が不自由になるだけでなく、関節が癒着して動かなくなることもあります。

五十肩のときは動かしたほうがよいですか?

痛みが強い急性期は三角巾などで安静にします。急性期を過ぎたら、温熱療法や運動療法で少しずつ動かしていきます。

五十肩で夜に痛むのはなぜですか?

五十肩では、夜中にズキズキと痛み、ときに眠れないほどになることがあります。痛みが強い場合は、医師に相談して痛みを抑える治療を受けましょう。

五十肩と腱板断裂の違いは何ですか?

腱板断裂は肩を動かす腱が切れた状態で、五十肩とは別の病気です。X線、MRI、超音波検査などで見分けます。

五十肩に注射は効きますか?

痛みが強い時期には注射が有効とされています。研究でも、関節内へのステロイド注射が早期の痛みの改善に役立つことが示されています。

出典

  1. 日本整形外科学会 · 五十肩(肩関節周囲炎)
  2. Challoumas D, et al. Comparison of treatments for frozen shoulder: a systematic review and meta-analysis. JAMA Netw Open. 2020

このガイドは一般的な情報であり、医師の判断に代わるものではありません。診断と治療は、診察と病歴によって決まります。緊急の場合は119番(スペインでは112番)に電話してください。