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神経の病気 MediBilbao Salud

片頭痛の症状と前兆、引き金、治療と予防のポイント

片頭痛は、脈打つような強い頭痛が数時間から数日続き、吐き気や光・音への過敏を伴うことが多い頭痛です。根本的に治すことはできませんが、引き金を知り、適切な治療と予防を行うことでコントロールできます。症状、前兆、治療と予防のポイントを整理します。

テーマ
臨床神経生理
更新日
読了時間
7分
監修
Itziar Gotxi Erezuma医師 · 耳鼻咽喉科専門医 · ビスカヤ県医師会 登録番号 484809757
ソファに座り頭に手を当てる男性
片頭痛は、脈打つような強い痛みが数時間から数日続きます。AIで作成したイラストです。

片頭痛とは?

片頭痛は、中等度から重度の頭痛をくり返す、最も一般的な原因です。脈打つようなズキズキした痛みが、頭の片側、ときに両側に起こります。

  • どの年齢でも起こりますが、多くは思春期か成人期の初めに始まります。
  • 女性には男性の3倍多くみられます。
  • 家族にも片頭痛の人がいることが多く、患者の半数以上で近親者に片頭痛があります。
  • 多くの場合、50歳を過ぎると軽くなるか、起こらなくなります。

月に15日以上頭痛がある状態は慢性片頭痛と呼ばれ、片頭痛の薬を使いすぎている人に多くみられます。

片頭痛の症状

  • 体を動かす、明るい光、大きな音、特定のにおいで痛みが悪化します。
  • 吐き気を伴うことが多く、ときに嘔吐します。
  • 光、音、においに敏感になるため、暗く静かな部屋で横になりたくなります。
  • 発作中は集中しにくくなります。
  • 発作はふつう4時間から3日ほど続きます。ほとんどの場合、眠ると治まります。

吐き気や光への過敏を伴わない軽い発作もあり、緊張型頭痛に似ていることがあります。

予兆と前兆

予兆:片頭痛の前に、気分の変動、首の痛み、特定の食べものが欲しくなる、食欲の低下、吐き気などの「もうすぐ発作が来る」という感覚が現れることがあります。

前兆:片頭痛の人の約25%では、頭痛の前に前兆がみられます。ギザギザした光やチカチカする光が見えたり、視野の一部が見えにくくなってその周りがチラチラ光ったりします。頻度は低いものの、ピリピリ感、バランスの乱れ、腕や脚の脱力、話しにくさが起こることもあります。前兆は数分から1時間ほど続きます。

前兆があっても頭痛が軽い、またはまったく起こらない人もいます。高齢者では、頭痛を伴わずに見え方の前兆だけが現れることも比較的よくあります。

片頭痛の引き金

  • 睡眠不足(不眠を含む)
  • 天候の変化、特に気圧の変化
  • 空腹(食事を抜いたときなど)
  • チカチカする光や強いにおいなどの強い刺激
  • ストレス
  • 赤ワインや特定の食べもの(熟成チーズ、加工肉、うま味調味料、カフェインなどが関連するとされますが、必ず引き金になるとは限らず、人によって異なります)

女性ホルモンのエストロゲンも関係していると考えられています。月経の前後や最中に片頭痛が起こる女性もいます。妊娠中期以降は軽くなり、産後は悪化しやすく、閉経が近づく時期はコントロールが特に難しくなります。エストロゲンを含む経口避妊薬は片頭痛を悪化させることがあり、前兆のある片頭痛の女性では脳卒中のリスクを高める可能性があります。

すぐに受診すべき頭痛

  • 数秒以内に最も激しくなる突然の頭痛(雷鳴頭痛)
  • 発熱、首のこわばり、意識の混乱を伴う激しい頭痛
  • 感覚や見え方の異常、手足の力が入らない、眠気や混乱などが続く
  • 50歳を過ぎてから始まった頭痛
  • 数週間以上かけて強さや回数が増えていく頭痛
  • いつもの頭痛のパターンが明らかに変わった
  • がんの治療歴がある人や免疫が低下している人の頭痛

このようなサインがある場合は、ほかの病気を除外するため、MRI検査などが行われます。突然の激しい頭痛や、まひ・言葉の異常を伴う場合は、すぐに119番(スペインでは112番)に連絡してください。

発作が起きたときの治療

  • 軽度から中等度の片頭痛:非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)やアセトアミノフェンなどの痛み止めがよく使われます。
  • 強い片頭痛:トリプタン系薬などの片頭痛を止める薬を、発作が始まりそうだと感じたらすぐに使います。早く使うほど効果的です。
  • 吐き気が強いとき:吐き気止めを併用すると効果的なことがあります。

トリプタン系薬などは血管を収縮させることがあるため、狭心症などの心臓の病気や、コントロールされていない高血圧がある人にはすすめられません。持病がある人は、使える薬を医師に確認しましょう。

薬の使いすぎに注意:痛み止め、カフェイン、トリプタン系薬を月に15日以上、3カ月以上使い続けると、頭痛が毎日のように起こり、悪化することがあります(薬物乱用頭痛)。

片頭痛の予防治療

治療しても発作が頻繁に起こる場合や、生活に支障が出ている場合は、毎日飲む予防薬が役立ちます。予防薬は、痛み止めなどの使用回数を減らし、薬物乱用頭痛を防ぐことにもつながります。

  • ベータ遮断薬、抗てんかん薬、カルシウム拮抗薬、三環系抗うつ薬などから、副作用やほかの病気の有無を考えて選びます。
  • ほかの薬で効果がない場合などに、注射で使うモノクローナル抗体や、ゲパント系薬が用いられることがあります。
  • 慢性片頭痛には、頭皮や額、首へのA型ボツリヌス毒素の注射が用いられることがあります。
  • 体の特定の部位に装着して神経を刺激する機器も、予防や発作の軽減に役立つ可能性があります。

予防薬を飲み忘れたり、自己判断で量を減らしたりすると、片頭痛が起こったり悪化したりすることがあります。

頭痛日記と生活の工夫

  • 頭痛日記をつける:発作の回数と時刻、引き金と考えられること、治療の効果を記録すると、引き金を見つけて避けやすくなり、医師も治療を調整しやすくなります。
  • 引き金を避けすぎない:考えられるあらゆる引き金を避けようとすると、かえって不要な生活の制限につながることがあります。
  • 行動療法:リラクゼーション、バイオフィードバック、ストレス管理は、ストレスが引き金の人や、薬を使いすぎている人に特に役立ちます。
  • ヨガ:痛みの強さや発作の回数を減らす可能性があります。
キッチンのテーブルでノートに記録する女性
頭痛日記をつけると、自分の引き金が見つけやすくなります。AIで作成したイラストです。

出典によって異なる点:市販の痛み止めはどのくらい効くか

MSDマニュアル家庭版は、軽度から中等度の片頭痛にはNSAIDやアセトアミノフェンがしばしば使われるとしていますが、どのくらいの人に効くかの数字は示していません。

コクランのシステマティックレビュー(Rabbieら、2013年)は、片頭痛の発作に対するイブプロフェン(NSAIDの一種)の9件の研究(4,373人)をまとめました。400mgを1回飲んだ場合、2時間後に痛みが消えた人は26%(偽薬12%)、2時間後に痛みが和らいだ人は57%(偽薬25%)、24時間痛みの軽減が続いた人は45%(偽薬19%)でした。200mgより400mgのほうが効果が高く、副作用はほとんどが軽く一時的で、偽薬と同程度でした。

つまり、こうした痛み止めは約半数の人で痛みを和らげますが、痛みが完全に消えるのは一部の人にとどまります。効果が不十分な場合や発作が多い場合は、片頭痛を止める薬や予防治療について医師に相談しましょう。

片頭痛のポイント

  • 片頭痛は、脈打つような強い頭痛が4時間から3日ほど続く病気で、女性に多くみられます。
  • 吐き気や、光・音・においへの過敏を伴うことがよくあります。
  • 約25%の人に、ギザギザした光などの前兆がみられます。
  • 睡眠不足、天候、空腹、強い刺激、ストレス、ホルモンなどが引き金になります。
  • 発作時の薬は早めに使い、月に15日以上の使いすぎに注意します。
  • 発作が多いときは予防治療を、危険なサインがあればすぐに受診を。

片頭痛についてよくある質問

回答は一般的な情報であり、診察や医師による個別の判断に代わるものではありません。

片頭痛と普通の頭痛はどう違いますか?

片頭痛は脈打つような中等度から重度の痛みで、体を動かすと悪化し、吐き気や光・音への過敏を伴うことが多いのが特徴です。発作は4時間から3日ほど続きます。

片頭痛の前兆とは何ですか?

頭痛の前に、ギザギザした光やチカチカする光が見えたり、視野の一部が見えにくくなったりする症状で、片頭痛の人の約25%にみられます。数分から1時間ほど続きます。

片頭痛の引き金には何がありますか?

睡眠不足、天候(特に気圧)の変化、空腹、強い光やにおい、ストレス、赤ワインや特定の食べもの、女性ホルモンの変動などがあります。

痛み止めを毎日飲んでもよいですか?

痛み止めなどを月に15日以上、3カ月以上使い続けると、かえって頭痛が悪化することがあります(薬物乱用頭痛)。頻繁に必要な場合は医師に相談しましょう。

片頭痛は予防できますか?

発作が多い場合や生活に支障がある場合は、毎日飲む予防薬などで発作の回数や重さを減らせます。頭痛日記や行動療法も役立ちます。

どんな頭痛のときにすぐ受診すべきですか?

突然の激しい頭痛、発熱や首のこわばりを伴う頭痛、まひや言葉の異常を伴う頭痛はすぐに119番(スペインでは112番)へ。50歳以降に始まった頭痛やいつもと違う頭痛も早めに受診しましょう。

出典

  1. MSDマニュアル家庭版 · 片頭痛
  2. Rabbie R, et al. Ibuprofen with or without an antiemetic for acute migraine headaches in adults. Cochrane Database Syst Rev. 2013

このガイドは一般的な情報であり、医師の判断に代わるものではありません。診断と治療は、診察と病歴によって決まります。緊急の場合は119番(スペインでは112番)に電話してください。