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発達と学習 MediBilbao Salud

ディスレクシア(読み書き障害)とは?子どものサイン・検査・支援

ディスレクシアは、文字を読むことに特有の困難がある学習症の一つです。知的な遅れや話し言葉の理解の問題はなく、脳が音と文字をうまく結びつけられないことが原因と考えられています。早めに気づいて適切な指導や支援につなげることが大切です。サイン、検査、支援の方法を整理します。

テーマ
言語聴覚療法
更新日
読了時間
4分
監修
Itziar Gotxi Erezuma医師 · 耳鼻咽喉科専門医 · ビスカヤ県医師会 登録番号 484809757
母親と一緒に本を読む男の子
ディスレクシアは、文字を読むことに特有の困難がある学習症です。AIで作成したイラストです。

ディスレクシアとは?

ディスレクシアは、単語のまとまりから1つの単語を見分けたり、1つの単語の中の音(音素)を見分けたりすることが難しい、特有の読みの障害です。学習症の一種です。

話し言葉の理解には問題がありません。文字の順番を逆にすることが多いため目の問題が疑われがちですが、たいていは、脳が音をどのように理解し処理するかに問題があります。

ディスレクシアの原因

  • 脳が音と記号(文字)をうまく結びつけられないことで起こります。
  • このような問題は生まれたときからあります。
  • 遺伝する傾向があります。
  • 脳の中で何が起こっているかについては、まだほとんど分かっていません。

そのため、つづりを間違えたり、音読が遅かったり、正確に読めなかったりすることがあります。

どのくらいの子どもにみられる?

ディスレクシアのある子どもの数ははっきり推定されていませんが、学校に通う子どもの約15%が、読みの問題のために配慮や特別な指導を受けています。

女の子より男の子に多く認められますが、女の子では気づかれていないだけの可能性もあります。

未就学期のサイン

  • 話し始めるのが遅い
  • はっきりした発音で話せない
  • 文字、数、色の名前をなかなか覚えられない
  • 計算はできるのに、文章題に答えるのが難しい

言葉を選んだり、文字や絵の名前を言ったりするのに時間がかかる、ためらうといった様子も、初期のサインになります。

学童期のサイン

  • 音を混ぜて発音したり、単語の中のそれぞれの文字がどの音に対応するかを区別したりするのが難しい
  • 単語を音節に分けたり、単語の中の音の数を数えたりするのが難しい
  • 音の短期記憶や、音を正しい順番に並べることが苦手
  • 似ている文字や単語を混同する、文字を取り違える

ただし、ディスレクシアでない子どもも、小学校低学年のうちは文字の順番を逆にすることがあります。

ディスレクシアの検査

小学1年生の半ばから終わり頃になっても単語を読む力が伸びない子どもは、ディスレクシアや学習に影響するほかの問題がないかを調べるべきとされています。

  • 読みの評価
  • 言語と聴覚の評価
  • 知能検査や学力検査などの心理学的評価

検査は、多くの場合、学校の職員などが行います。

ディスレクシアの指導

  • 直接的な指導:複数の感覚を同時に使う方法で、発音とつづり(音と文字)の関係を直接教えます。最善の方法とされています。
  • 音の処理の訓練:音を組み合わせて単語を作る、単語を音節に区切る、単語の中の音の位置を見分けるといった練習をします。
  • 実施の形:通常は個別に行いますが、できれば国語の授業の一部としても取り入れます。
文字のカードを並べて練習する男の子と大人
音と文字の関係を、手や目も使って直接教えます。AIで作成したイラストです。

成長してからの支援

子どもが大きくなると、ほかの力で読みの困難を補う方法が役立つことがあります。

  • オーディオブック
  • パソコンなどの画面読み上げ機能
  • 録音機器などの技術

一方で、視機能訓練、知覚訓練、聴覚統合訓練などの方法や薬物療法は、有効性が証明されておらず、すすめられていません。

タブレットを使って学習する男の子と大人
読み上げ機能などの技術も役立ちます。AIで作成したイラストです。

出典によって異なる点:フォニックス指導の効果

MSDマニュアル家庭版は、音と文字の関係を直接教える指導を最善の方法としています。

コクランのシステマティックレビュー(McArthurら、2018年)は、英語圏で読みが年齢より遅れている子ども・若者を対象に、音と文字の対応を教える「フォニックス」指導の14件の研究(923人)をまとめました。フォニックス指導で、規則どおりの単語や規則に従わない単語を正確に読む力が改善する可能性が示されましたが、根拠の質は低いものでした。

この研究は英語を話す子どもが対象であり、文字と音の対応の仕組みが異なる日本語にそのまま当てはまるかは分かっていません。日本語の読み書きに合った評価と指導を、専門家と相談することが大切です。

ディスレクシアのポイント

  • ディスレクシアは、文字を読むことに特有の困難がある学習症です。
  • 脳が音と文字をうまく結びつけられないことが原因で、遺伝する傾向があります。
  • 話し始めの遅れや、文字の名前を覚えにくいことが早期のサインになります。
  • 読み、言語、聴覚、心理の評価で調べます。
  • 音と文字の関係を直接教える指導が基本です。
  • 読み上げ機能などの技術も、成長してからの支えになります。

ディスレクシアについてよくある質問

回答は一般的な情報であり、診察や医師による個別の判断に代わるものではありません。

ディスレクシアとはどんな障害ですか?

単語を見分けたり、単語の中の音を見分けたりすることが難しい、特有の読みの障害です。話し言葉の理解には問題がありません。

ディスレクシアは目の問題ですか?

文字の順番を逆にすることが多いため目の問題が疑われがちですが、たいていは脳が音を理解し処理する仕組みに問題があります。

ディスレクシアは遺伝しますか?

はい。ディスレクシアは遺伝する傾向があります。

どんなサインに気をつければよいですか?

話し始めの遅れ、はっきりしない発音、文字や数、色の名前を覚えにくい、単語の中の音を分けにくいなどがサインになります。

ディスレクシアにはどんな指導が有効ですか?

複数の感覚を使いながら、音と文字の関係を直接教える指導が最善とされています。

視機能訓練や薬は効きますか?

視機能訓練、知覚訓練、聴覚統合訓練などの方法や薬物療法は、有効性が証明されておらず、すすめられていません。

出典

  1. MSDマニュアル家庭版 · ディスレクシア
  2. McArthur G, et al. Phonics training for English-speaking poor readers. Cochrane Database Syst Rev. 2018

このガイドは一般的な情報であり、医師の判断に代わるものではありません。診断と治療は、診察と病歴によって決まります。緊急の場合は119番(スペインでは112番)に電話してください。