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妊娠と食事 MediBilbao Salud

つわりの時期と症状、楽になる食べ方と、受診が必要な妊娠悪阻

つわりは、妊娠初期によくみられる吐き気や嘔吐です。英語で「朝の病気」と呼ばれますが、実際には1日中いつでも起こります。多くは妊娠16〜18週ごろまでにおさまりますが、脱水や体重減少を伴う場合は妊娠悪阻として治療が必要です。時期、食べ方の工夫、受診の目安を整理します。

テーマ
栄養
更新日
読了時間
4分
監修
Itziar Gotxi Erezuma医師 · 耳鼻咽喉科専門医 · ビスカヤ県医師会 登録番号 484809757
台所のテーブルで吐き気をこらえる女性
つわりは、朝だけでなく1日中いつでも起こります。AIで作成したイラストです。

つわりとは?

つわりは、妊娠によって起こる吐き気や嘔吐です。英語では「morning sickness(朝の病気)」と呼ばれますが、朝だけでなく昼夜を問わず起こります。症状は軽いものから重いものまでさまざまです。

通常、つわりで体重が減ったりほかの問題が起きたりすることはありません。

つわりはいつからいつまで?

  • 始まり:通常、妊娠5週ごろに始まります。
  • ピーク:妊娠9週ごろに最も強くなります。
  • 終わり:通常、妊娠16〜18週ごろまでにおさまります。

多くは妊娠中期に入るころまでに落ち着きます。

つわりの原因

つわりの原因ははっきり分かっていません。

  • 妊娠初期に胎盤から出るホルモン(hCG)と、エストロゲンが急に増えることが関係している可能性があります。
  • プロゲステロンなどのホルモンが消化管の動きを遅くすることも、一因と考えられています。
  • 鉄分を含む妊婦用ビタミン剤が吐き気を起こすこともあります。

楽になる食べ方の工夫

  • 少量の食べ物や飲み物を、1日5〜6回に分けてとる
  • 空腹になる前に食べる
  • バナナ、ご飯、トーストなど薄味の食品を選ぶ
  • 枕元にクラッカーなどを置き、朝起きる前に1〜2枚食べる
  • 炭酸飲料を飲む

食べられるものを、食べられるときに少しずつとることが大切です。

水を飲みながらトーストを少しずつ食べる女性
薄味の食品を少量ずつ、回数を分けてとります。AIで作成したイラストです。

そのほかの対処法と薬

  • ショウガ(カプセルやキャンディなど)
  • 乗り物酔い用のリストバンド、鍼
  • 鉄分入りの妊婦用ビタミン剤を、葉酸を含むほかのビタミン剤に切り替えること

必要な場合は、妊娠初期でも安全と考えられている吐き気止めの薬が使われます。最初にビタミンB6が使われ、効果がなければほかの薬を検討します。薬は必ず医師に相談して使いましょう。

ショウガ湯と手首のツボを押す手
ショウガやリストバンドが役立つこともあります。AIで作成したイラストです。

妊娠悪阻とは?つわりとの違い

妊娠悪阻(おそ)は、妊娠中の極めて強い吐き気や激しい嘔吐が続く状態です。

  • つわり:ときどき吐いても、体重が増えていて脱水もない。
  • 妊娠悪阻:吐く回数が多く、吐き気が激しいため、体重が減り、脱水を起こす。

十分に食べられないと体が脂肪を分解し、ケトン体がたまって疲れやすさ、口臭、めまいなどが起こります。脱水で電解質のバランスが崩れ、心拍数の上昇や低血圧が起こることもあります。

すぐに受診すべきサイン

  • 吐き続ける、または悪化する
  • 腹痛がある
  • 尿が減る、汗が出ない、のどの渇きが強い、口が乾く、動悸、めまいなどの脱水のサイン
  • 発熱がある
  • 錯乱、体の片側の筋力低下やしびれ、話しにくさ、見えにくさ

妊娠初期より後に始まった嘔吐や、腹痛・下痢を伴う嘔吐は、胃腸炎や尿路感染症など妊娠と関係のない病気が原因のこともあります。

妊娠悪阻の治療

  • 最初は口から食べたり飲んだりするのを控え、ブドウ糖や電解質、ビタミンを含む点滴で水分を補給します。
  • 嘔吐が激しく続く場合は入院して、点滴を続けます。
  • 吐き気止めの薬を、飲み薬、注射、坐薬で使います。
  • 嘔吐がおさまったら、水分から再開し、薄味の食品を少量ずつ何回にも分けて食べ始めます。

症状が再発した場合は、同じ治療をくり返します。

出典によって異なる点:対処法の根拠の強さ

MSDマニュアル家庭版は、食べ方の工夫に加えて、ショウガ、鍼、乗り物酔い用リストバンドなどが役立つ可能性があるとし、薬ではビタミンB6を最初に使うとしています。

コクランのシステマティックレビュー(Matthewsら、2015年)は、妊娠初期の吐き気と嘔吐に対する41件の試験(5,449人)をまとめました。ツボ押しや鍼の効果は限られているか認められず、ショウガは役立つ可能性があるものの根拠は限られ一貫していませんでした。ビタミンB6やほかの吐き気止めも、軽〜中等度の症状に対する根拠は限られていました。食事などの生活習慣の工夫を調べた試験はありませんでした。

どの方法も「効かない」と証明されたわけではありませんが、決め手となる方法はまだありません。自分に合う工夫を試しつつ、つらいときは早めに医師に相談しましょう。

つわりのポイント

  • つわりは妊娠初期の吐き気・嘔吐で、昼夜を問わず起こります。
  • 妊娠5週ごろに始まり、9週ごろがピーク、16〜18週ごろまでにおさまります。
  • 少量ずつ回数を分け、空腹になる前に食べる工夫が役立つことがあります。
  • 薬が必要なときは、妊娠中でも使えるものを医師が選びます。
  • 体重減少や脱水を伴う場合は、妊娠悪阻として治療が必要です。
  • 水分がとれない、腹痛や発熱がある場合はすぐに受診しましょう。

つわりについてよくある質問

回答は一般的な情報であり、診察や医師による個別の判断に代わるものではありません。

つわりはいつから始まりますか?

通常、妊娠5週ごろに始まり、9週ごろに最も強くなります。

つわりはいつ終わりますか?

通常、妊娠16〜18週ごろまでにおさまります。

つわりのときは何を食べればよいですか?

少量ずつ1日5〜6回に分け、空腹になる前に食べるのがよいとされています。トーストやご飯など薄味の食品が食べやすいことがあります。

つわりにショウガは効きますか?

役立つ可能性がありますが、研究での根拠は限られていて一貫していません。

つわりと妊娠悪阻はどう違いますか?

つわりでは体重が増えていて脱水もありません。妊娠悪阻では吐く回数が多く、体重が減り、脱水を起こします。

どんなときに受診すべきですか?

吐き続けて水分がとれない、尿が減る、めまい、腹痛、発熱がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。

出典

  1. MSDマニュアル家庭版 · 妊娠前半にみられる吐き気と嘔吐
  2. MSDマニュアル家庭版 · 妊娠悪阻
  3. Matthews A, et al. Interventions for nausea and vomiting in early pregnancy. Cochrane Database Syst Rev. 2015

このガイドは一般的な情報であり、医師の判断に代わるものではありません。診断と治療は、診察と病歴によって決まります。緊急の場合は119番(スペインでは112番)に電話してください。