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肝臓の病気 MediBilbao Salud

脂肪肝とは?原因・症状・検査と、改善のための食事と減量

脂肪肝は、肝臓の細胞に脂肪がたまりすぎた状態です。ほとんどの場合は症状がありませんが、炎症が起こると、肝臓が硬くなる線維化や肝硬変に進むことがあります。原因、検査、そして減量や食事による改善方法を整理します。

テーマ
栄養
更新日
読了時間
6分
監修
Itziar Gotxi Erezuma医師 · 耳鼻咽喉科専門医 · ビスカヤ県医師会 登録番号 484809757
キッチンで野菜料理を準備する女性
脂肪肝の改善には、食事の見直しと減量が役立ちます。AIで作成したイラストです。

脂肪肝とは?

脂肪肝(脂肪性肝疾患)は、肝臓の細胞の中に脂肪が過剰にたまった状態です。体の中で脂肪がつくられすぎたり、脂肪の処理や排出が遅くなったりすると、脂肪が肝臓の細胞にたまり、そのまま残ります。

脂肪肝は、炎症を起こすこともあれば、起こさないこともあります。脂肪肝によって肝臓に起こる炎症を脂肪肝炎といい、この炎症から傷あと(線維化)ができることがあります。線維化はしばしば、肝臓の構造がゆがんで働きが損なわれる肝硬変に進みます。

MASLD(以前のNAFLD)とアルコール性脂肪肝

  • MASLD(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患):大量の飲酒以外の原因で起こる脂肪肝です。以前は非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と呼ばれていました。ほとんどの場合、過体重、血液中の中性脂肪やコレステロールの上昇、高血圧、インスリン抵抗性や糖尿病といった、メタボリックシンドロームの診断基準の少なくとも1つにあてはまる人に起こります。
  • MASH(代謝機能障害関連脂肪肝炎):MASLDによって肝臓に炎症が起きた状態で、以前は非アルコール性脂肪肝炎(NASH)と呼ばれていました。線維化や肝硬変につながることがあります。
  • アルコールによる脂肪肝:大量の飲酒が原因の脂肪肝です。

脂肪肝の主な原因

  • 大量の飲酒
  • 代謝のリスク要因:過体重、インスリン抵抗性(糖尿病で起こりうる)、血液中の中性脂肪やコレステロールの上昇、高血圧
  • 一部の薬:ステロイドや、一部の抗がん剤など
  • 遺伝性の代謝の病気:ウィルソン病など

脂肪分の多い食事をするだけで脂肪肝になるわけではありません。ただし、脂肪の多い食事は、過体重など脂肪肝につながるリスク要因をつくる可能性があります。

まれに、妊娠の後期に肝臓に脂肪がたまることがありますが、これは妊娠性脂肪肝と呼ばれ、通常の脂肪肝とは別の病気とされています。

脂肪肝の症状

脂肪肝は、通常は症状を起こしません。一部の人は疲れを感じることがあります。肝臓が大きくなることが多く、診察のときに医師がおなかを触って気づくことがあります。

症状がないため、健康診断の血液検査や、ほかの理由で受けた腹部の超音波検査などで、偶然見つかることがよくあります。

肝臓の脂肪そのものは、必ずしも深刻な問題ではありません。しかし、脂肪肝の原因が深刻な問題である可能性があり、また脂肪肝から炎症や線維化に進むことも深刻な問題になりえます。

脂肪肝の検査

  • 飲酒についての質問:医師は、飲酒の量について必ず尋ねます。大量の飲酒を続けると、重い肝障害を起こすおそれがあるため、とても重要な情報です。
  • 血液検査:炎症などの肝臓の異常を調べます。ウイルス性肝炎など、ほかの原因がないかも確認します。
  • 画像検査:腹部の超音波検査、CT検査、MRI検査で肝臓の脂肪を見つけられます。ただし、炎症や線維化の有無までわかるとは限りません。
  • 肝臓の硬さを測る検査:超音波やMRIを使って肝臓の硬さを測り、線維化の程度を推定する方法もあります。
  • 肝生検:最も精度の高い検査で、診断を確定するために必要になることがあります。局所麻酔をして、細い針で肝臓の組織を少し採って調べます。

脂肪肝の治療:原因を取り除く

脂肪肝の治療では、原因をコントロールしたり取り除いたりすることに重点を置きます。

  • 脂肪肝を起こす可能性のある薬をやめる(医師と相談のうえで)
  • 体重を減らす
  • 糖尿病、コレステロール、血圧をコントロールする
  • お酒をやめる
  • 地中海食を取り入れる

体重がどれだけ減ったかによって、肝臓の脂肪が減り、炎症が軽くなり、線維化の回復にも役立ちます。原因がアルコールの場合は、飲酒をやめれば脂肪は消えていきます。

脂肪肝を改善する食事のポイント

  • 地中海食:脂肪肝の治療の一つとして、地中海食を実践することがすすめられています。
  • 体重を減らす:食べすぎを避け、無理のない範囲で少しずつ体重を減らします。
  • お酒をやめる:アルコールは肝臓に負担をかけ、脂肪肝の原因にもなります。
  • 代謝の病気の管理:糖尿病、脂質異常症、高血圧がある場合は、食事と治療でコントロールします。

ビタミンEや一部の糖尿病の薬が試されることもありますが、副作用が多く、長期的には効果に差がない可能性があるため、専門医はあまり使わなくなっています。とくにビタミンEは、多くとると有害な場合があるため、自己判断でサプリメントをとらないようにしましょう。

野菜サラダ、レンズ豆、白身魚、全粒パン、オリーブ油が並んだ食卓
食事の見直しと減量が、脂肪肝の治療の中心です。AIで作成したイラストです。

脂肪肝を放置するとどうなるか

原因が特定されず、肝臓の脂肪が減らないままだと、脂肪肝は深刻な結果をもたらすことがあります。

  • 脂肪肝炎:肝臓に炎症が起こります。
  • 線維化:炎症から傷あとができ、肝臓が硬くなっていきます。
  • 肝硬変:傷あとが広がって肝臓の構造がゆがみ、働きが損なわれます。

たとえば、大量の飲酒や、脂肪肝を起こす薬の使用を続けると、肝臓のダメージが進むおそれがあります。健康診断で脂肪肝を指摘されたら、症状がなくても医師と相談し、生活習慣を見直しましょう。

出典によって異なる点:どのくらい体重を減らせばよいか

MSDマニュアル家庭版は、体重の減少の程度によって、肝臓の脂肪が減り、炎症や線維化の回復に役立つとしていますが、具体的な目標の数字は示していません。

Vilar-Gomezらの研究(2015年)は、肝生検で非アルコール性脂肪肝炎と確認された293人に、52週間の生活習慣の改善による減量をすすめ、前後の肝臓の組織を比べました。体重が多く減った人ほど、肝臓の組織の改善が大きくなりました。脂肪肝炎がおさまる、炎症などの程度が下がる、線維化が改善するといった効果は、体重の10%以上を減らした人で最も高くみられました。ただし、1年間で5%以上減量できたのは30%の人にとどまりました。

体重を大きく減らすほど効果は高いものの、実際に続けるのは簡単ではありません。医師や管理栄養士と相談しながら、無理のない目標を立てることが大切です。

脂肪肝のポイント

  • 脂肪肝は、肝臓の細胞に脂肪がたまりすぎた状態で、多くは症状がありません。
  • 大量の飲酒以外の原因によるものはMASLD(以前のNAFLD)と呼ばれます。
  • 過体重、糖尿病、脂質異常、高血圧、大量の飲酒、一部の薬などが原因になります。
  • 炎症が起こると、線維化や肝硬変に進むことがあります。
  • 減量、禁酒、地中海食、持病のコントロールなどで原因を取り除くことが治療の中心です。
  • 体重を多く減らすほど、肝臓の脂肪や炎症、線維化の改善が期待できます。

脂肪肝についてよくある質問

回答は一般的な情報であり、診察や医師による個別の判断に代わるものではありません。

脂肪肝の原因は何ですか?

主な原因は、大量の飲酒と、過体重、糖尿病、中性脂肪やコレステロールの上昇、高血圧などの代謝のリスク要因です。一部の薬や遺伝性の病気が原因になることもあります。

脂肪肝に症状はありますか?

ふつうは症状がなく、疲れを感じる人がいる程度です。健康診断の血液検査や超音波検査で偶然見つかることがよくあります。

お酒を飲まなくても脂肪肝になりますか?

なります。大量の飲酒以外の原因によるものはMASLD(以前のNAFLD)と呼ばれ、過体重、糖尿病、脂質異常、高血圧などがある人に多く起こります。

脂肪肝は治りますか?

原因を取り除くことで改善が期待できます。体重を減らすほど肝臓の脂肪が減り、炎症や線維化の改善にもつながります。アルコールが原因なら、飲酒をやめれば脂肪は消えていきます。

脂肪肝を改善する食事は?

地中海食を実践することがすすめられています。食べすぎを避けて体重を減らし、お酒をやめることも大切です。

どのくらい体重を減らせばよいですか?

研究では、体重の10%以上を減らした人で肝臓の炎症や線維化の改善が最も大きくみられました。医師や管理栄養士と相談して、無理のない目標を立てましょう。

出典

  1. MSDマニュアル家庭版 · 脂肪性肝疾患
  2. Vilar-Gomez E, et al. Weight loss through lifestyle modification significantly reduces features of nonalcoholic steatohepatitis. Gastroenterology. 2015

このガイドは一般的な情報であり、医師の判断に代わるものではありません。診断と治療は、診察と病歴によって決まります。緊急の場合は119番(スペインでは112番)に電話してください。