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排尿の悩み MediBilbao Salud

尿漏れ(尿失禁)の種類と原因、骨盤底筋トレーニングと治療

尿漏れ(尿失禁)は、女性や高齢者に多いとても身近な悩みですが、年をとれば当たり前というものではありません。恥ずかしさから相談をためらう人も多いものの、長く続いている尿漏れでも治療で改善できることがあります。種類と原因、骨盤底筋トレーニングなどの対処を整理します。

テーマ
理学療法
更新日
読了時間
6分
監修
Itziar Gotxi Erezuma医師 · 耳鼻咽喉科専門医 · ビスカヤ県医師会 登録番号 484809757
理学療法室で専門家と話す女性
尿漏れは、恥ずかしがらずに相談することが改善への第一歩です。AIで作成したイラストです。

尿漏れ(尿失禁)とは?

尿失禁とは、自分の意思に反して尿が漏れることです。男女とも、どの年齢でも起こり得ますが、女性と高齢者に多く、高齢女性の約30%、高齢男性の約15%にみられます。

高齢者に多いとはいえ、加齢による正常な変化ではありません。利尿作用のある薬のように一時的な原因で起こることもあれば、長く続くこともあります。長く続く尿漏れでも、治療がうまくいくことがあります。

尿漏れの種類

  • 腹圧性尿失禁:せき、くしゃみ、笑う、体を曲げる、物を持ち上げるなど、おなかに力がかかったときに漏れます。量は少量から中等量です。
  • 切迫性尿失禁:急に強い尿意が起こり、我慢できずに漏れます。夜中に尿意で目が覚めることもよくあります。
  • 溢流性尿失禁:尿がいっぱいにたまった膀胱から、少しずつ漏れ続けます。
  • 機能性尿失禁:認知機能や体の動きの問題のため、トイレに間に合わないなどで漏れます。

複数のタイプが同時に起こることもよくあり、混合性尿失禁と呼ばれます。

尿漏れの主な原因

  • 女性:出産による骨盤底筋の弱まりが多い原因です。閉経後のエストロゲン低下による変化も関係します。
  • 中年以降の男性:前立腺肥大症などによる尿の通り道の詰まりが多い原因です。前立腺の手術のあとに起こることもあります。
  • 子どもや若い成人:膀胱の筋肉が過剰に縮む過活動膀胱が多い原因です。
  • 高齢者:脳卒中や認知症などで、トイレに行くことが難しくなることが多い原因です。

糖尿病、利尿薬、アルコールやカフェインのとりすぎで尿の量が増えると、尿漏れが悪化することがありますが、それだけで長く続く尿漏れが起こることはまずありません。一部の薬も尿漏れの原因になるため、服用中の薬を医師に伝えましょう。

受診の目安

脚に力が入らない、脚や性器・肛門の周りの感覚がないといった脊髄の病気を疑うサインがあれば、すぐに救急を受診してください。

こうしたサインがなくても、尿漏れがわずらわしい、日常生活の妨げになっている、尿漏れのせいで外出や人付き合いを控えているという場合は、医師に相談しましょう。多くの人が恥ずかしいと感じたり、年齢のせいだと思い込んだりして相談しませんが、長く続く尿漏れや高齢者の尿漏れでも治療で対処できます。

病院で行うこと

  • 問診:漏れる量、時間帯、きっかけ(せき、くしゃみなど)、尿意の感じ方、出産や手術の経験、服用中の薬などを聞きます。
  • 排尿日誌:1〜2日間、排尿のたびに量と時刻を記録し、漏れたときの状況(飲食、薬、睡眠など)も書きます。
  • 診察:女性では内診、男女とも直腸診を行います。膀胱に尿がたまった状態でせきをしてもらい、漏れるかを確かめることもあります。
  • 検査:尿検査、腎機能の血液検査、排尿後に膀胱に残る尿の量の測定、必要に応じて膀胱の働きを調べる検査(尿流動態検査)を行います。

骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)のやり方

骨盤底筋の運動は多くの場合に効果があり、特に腹圧性尿失禁に役立ちます。尿道と肛門の周りの、尿を止めるときに使う筋肉を意識して行います。

  • 筋肉を1〜2秒ほどぎゅっと締めます。
  • 約10秒間ゆるめます。
  • これを10回ほどくり返して1セットとし、1日3セット行います。
  • 慣れてきたら締める時間を少しずつ長くし、毎回約10秒間締め続けられるようにします。

正しい筋肉を使えているかを自分で判断するのは難しいこともあります。医療者がやり方を指導したり、筋肉の動きを目で確かめるバイオフィードバックや、電気刺激を使ったりすることもあります。

マットの上であお向けになり骨盤底筋の運動をする女性と指導する理学療法士
骨盤底筋トレーニングは、正しい筋肉を意識して行います。AIで作成したイラストです。

膀胱トレーニングと水分のとり方

  • 膀胱トレーニング:起きている間は2〜3時間ごとなど決まったスケジュールで排尿し、それ以外の時間はリラックスや深呼吸で尿意を我慢します。我慢できるようになったら、間隔を少しずつ延ばします。
  • 水分のタイミング:寝る前の3〜4時間や外出前は、水分を控えることがあります。
  • 膀胱を刺激する飲みもの:カフェインを含む飲みものは控えるよう指示されることがあります。
  • 水分は減らしすぎない:尿が濃くなると膀胱を刺激するため、1日1,500〜2,000mLの水分はとる必要があります。

認知症の人を介護している場合は、決まった間隔でトイレに行く必要があるかを声かけする方法が用いられます。

タイプ別の治療

  • 腹圧性尿失禁:膀胱トレーニングとケーゲル体操から始めます。重い物を持ち上げるなどの負担を避け、体重を減らすとコントロールしやすくなることがあります。改善しない場合は、尿道を支える手術や器具が役立つことがあります。
  • 切迫性尿失禁:膀胱トレーニング、ケーゲル体操、リラクゼーションを試します。急な尿意が来たら、リラックスし、立ち止まるか座って、骨盤底筋を締めるようにします。膀胱の筋肉をゆるめる薬が使われることもあります。
  • 溢流性尿失禁:前立腺の病気など、尿の通り道の詰まりの治療を行います。膀胱の筋肉が弱い場合は、カテーテルで尿を出すことがあります。
  • 薬が原因の場合:別の薬への切り替えや飲む時間の変更を検討しますが、自己判断でやめずに医師に相談してください。

出典によって異なる点:骨盤底筋トレーニングでどのくらい治るか

MSDマニュアル家庭版は、骨盤底筋の運動はしばしば有効で、特に腹圧性尿失禁に効果があるとしていますが、どのくらいの人が治るかの数字は示していません。

コクランのシステマティックレビュー(Dumoulinら、2018年)は、尿失禁のある女性を対象とした31件の試験(1,817人)をまとめました。腹圧性尿失禁の女性では、骨盤底筋トレーニングを行った人の56%が「治った」と答え、何もしない場合の6%を大きく上回りました。「治った・よくなった」は74%対11%でした。タイプを問わない尿失禁でも、治った人は35%対6%でした。ただし、追跡期間は多くが12か月未満で、対象は女性のみです。

つまり、骨盤底筋トレーニングは、特に女性の腹圧性尿失禁に対して効果が期待できる、最初に取り組むべき方法といえます。

尿漏れのポイント

  • 尿漏れは女性と高齢者に多いものの、加齢による正常な変化ではありません。
  • 腹圧性、切迫性、溢流性、機能性などのタイプがあり、混ざることもあります。
  • 骨盤底筋トレーニング、膀胱トレーニング、水分のとり方の工夫が基本です。
  • 水分は減らしすぎず、1日1,500〜2,000mLを目安にとります。
  • 恥ずかしがらずに相談すれば、長く続く尿漏れでも改善できることがあります。
  • 脚の脱力や感覚の消失を伴う場合は、すぐに救急を受診してください。

尿漏れについてよくある質問

回答は一般的な情報であり、診察や医師による個別の判断に代わるものではありません。

尿漏れは年のせいだから仕方ないのですか?

いいえ。尿漏れは高齢者に多いものの、加齢による正常な変化ではありません。長く続いている尿漏れでも治療で改善できることがあります。

せきやくしゃみで尿が漏れるのはなぜですか?

おなかに力がかかったときに漏れる腹圧性尿失禁で、女性では出産による骨盤底筋の弱まりが多い原因です。

ケーゲル体操はどうやって行いますか?

尿を止めるときに使う筋肉を1〜2秒締めて約10秒ゆるめる動作を10回ほどくり返し、1日3セット行います。慣れたら締める時間を延ばします。

尿漏れが心配なので水分を控えるべきですか?

寝る前や外出前に控えることはありますが、尿が濃くなると膀胱を刺激するため、1日1,500〜2,000mLの水分はとる必要があります。

骨盤底筋トレーニングはどのくらい効果がありますか?

研究では、腹圧性尿失禁の女性の56%がトレーニングで「治った」と答え、何もしない場合の6%を大きく上回りました。

どんなときにすぐ受診すべきですか?

脚に力が入らない、脚や性器・肛門の周りの感覚がないなどの症状を伴う場合は、脊髄の病気の可能性があるため、すぐに救急を受診してください。

出典

  1. MSDマニュアル家庭版 · 成人の尿失禁
  2. Dumoulin C, et al. Pelvic floor muscle training versus no treatment, or inactive control treatments, for urinary incontinence in women. Cochrane Database Syst Rev. 2018

このガイドは一般的な情報であり、医師の判断に代わるものではありません。診断と治療は、診察と病歴によって決まります。緊急の場合は119番(スペインでは112番)に電話してください。