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むくみ MediBilbao Salud

リンパ浮腫の原因・症状と治療(圧迫・用手的リンパドレナージ・運動)

リンパ浮腫は、リンパ液がうまく流れずに組織にたまり、腕や脚がむくむ状態です。乳がんなどの治療でリンパ節を切除したり放射線治療を受けたりした後に起こることが多く、根本的に治す方法はありませんが、圧迫や運動などでむくみをコントロールできます。原因、症状、治療、日常生活の注意を整理します。

テーマ
理学療法
更新日
読了時間
5分
監修
Itziar Gotxi Erezuma医師 · 耳鼻咽喉科専門医 · ビスカヤ県医師会 登録番号 484809757

リンパ浮腫とは?

リンパ液は、血管から細胞のすき間にしみ出した水分、白血球、たんぱく質、脂肪などからなる透明な液体です。リンパ管を通り、リンパ節でろ過されて流れていきます。

リンパ浮腫は、リンパ管が傷ついたり詰まったりして、リンパ液が十分に流れなくなり、組織の中にたまってむくみが生じた状態です。

原発性と続発性

  • 原発性リンパ浮腫:生まれつきリンパ管の数が少ないなど、リンパ系の発達が不十分なことで起こります。ほぼ常に脚に起こり、まれに腕にも起こります。
  • 続発性リンパ浮腫:リンパ系が詰まることで起こり、リンパ浮腫の圧倒的多数を占めます。

原発性リンパ浮腫は、むくみが目立ってくる年齢によって、2歳前、2〜35歳、35歳以上などに分けられます。

続発性リンパ浮腫の主な原因

  • がんの治療でリンパ節やリンパ管を切除した後
  • 放射線治療を受けた後
  • 大きな手術の後
  • リンパ管の感染をくり返して傷あとができた場合(熱帯地域のフィラリア症を除き、極めてまれ)

たとえば、わきの下のリンパ節を切除すると腕がむくみやすくなり、乳がんの治療で最もよくみられます。

リンパ浮腫の症状

  • 原発性では、最初のサインは足のむくみで、1日の終わりに靴がきつく感じ、皮膚に靴の跡が残ることがあります。
  • 早い段階では脚を高くするとむくみが引きますが、時間とともに悪化し、一晩休んでも完全には消えなくなります。
  • 続発性では、皮膚は健康そうに見えても、むくみや腫れが生じます。
  • むくんだ部分を指で押しても、静脈の病気によるむくみほどはっきりした跡は残りません。

長時間立ち続けたときの足のむくみは多くの人にみられますが、リンパ浮腫とは違い、跡ははるかに浅く、周りにむくみはありません。

リンパ浮腫の診断

リンパ浮腫は通常、症状に基づいて診断します。ときに、詰まっている場所を調べるためにCTやMRIなどの画像検査を行います。

リンパ浮腫には根本的に治す方法がないため、早めに診断して、むくみをコントロールする対策を始めることが大切です。

むくみを減らす治療

  • 用手的リンパドレナージ:むくんだ腕や脚を高くした状態で、施術者が手でリンパ液を押し流します。軽いリンパ浮腫の人に役立つことがあります。
  • 運動:腕や脚の特別な運動で、むくみを減らします。
  • 圧迫:脚には弾性ストッキング、腕には圧迫スリーブや包帯を使います。
  • 空気圧迫装置:重い場合は、ストッキングやスリーブ型の装置を毎日数時間つけて、むくみを減らします。

むくみが軽くなったら、段階的に圧力が変わる弾性ストッキングを、朝起きてから夜寝るまで毎日着用します。

手術による治療

原発性・続発性のリンパ浮腫では、ときに、皮膚の下のむくんだ組織を切除したり、リンパ液の新しい流れ道を作ったりする手術が行われます。

手術を検討するかどうかは、むくみの程度や原因によって、専門の医師と相談して決めます。

悪化を防ぐ日常生活の注意

  • 高温の環境を避ける
  • 激しい運動を避ける
  • むくんでいる腕や脚をきつく締めつける衣類を避ける
  • 感染を防ぐため、皮膚と爪のケアに細心の注意を払う
  • むくんでいる腕では、予防接種、採血、血圧測定、点滴などをできるだけ避けてもらう

出典によって異なる点:用手的リンパドレナージの上乗せ効果

MSDマニュアル家庭版は、用手的リンパドレナージを、軽いリンパ浮腫の人に役立つことがある方法として、圧迫や運動と並べて挙げています。

コクランのシステマティックレビュー(Ezzoら、2015年)は、乳がん治療後のリンパ浮腫に対する用手的リンパドレナージの6件の試験をまとめました。圧迫包帯だけでもむくみは30〜38.6%減りましたが、リンパドレナージを加えると、さらに約7%の減少がみられました。軽度〜中等度のリンパ浮腫の人のほうが、重い人より反応がよい傾向でした。リンパドレナージは安全で、よく受け入れられていました。

治療の中心は圧迫で、リンパドレナージは特に軽〜中等度の人で上乗せの効果が期待できる方法、と整理できます。

リンパ浮腫のポイント

  • リンパ液がうまく流れずに組織にたまり、腕や脚がむくむ状態です。
  • 多くは、がんの治療でリンパ節を切除したり放射線治療を受けたりした後に起こります。
  • 根本的に治す方法はありませんが、むくみはコントロールできます。
  • 圧迫ストッキングやスリーブ、運動、用手的リンパドレナージが中心です。
  • 高温、激しい運動、きつい衣類を避け、皮膚と爪をケアします。
  • むくみの急な悪化や皮膚の変化があれば、早めに相談しましょう。

リンパ浮腫についてよくある質問

回答は一般的な情報であり、診察や医師による個別の判断に代わるものではありません。

リンパ浮腫はなぜ起こりますか?

リンパ管が傷ついたり詰まったりして、リンパ液が組織にたまるためです。がんの治療でリンパ節を切除した後や、放射線治療の後に多くみられます。

乳がんの手術後に腕がむくむのはなぜですか?

わきの下のリンパ節を切除すると、腕のリンパ液が流れにくくなり、むくみが出やすくなるためです。

リンパ浮腫は治りますか?

根本的に治す方法はありませんが、圧迫、運動、用手的リンパドレナージなどでむくみを減らし、コントロールできます。

弾性ストッキングはいつ着ければよいですか?

むくみが軽くなった後は、朝起きてから夜寝るまで毎日着用することがすすめられています。

リンパドレナージは効果がありますか?

研究では、圧迫包帯にリンパドレナージを加えると、むくみがさらに約7%減りました。軽〜中等度の人で反応がよい傾向でした。

日常生活で気をつけることは?

高温、激しい運動、きつい衣類を避け、皮膚と爪のケアで感染を防ぎます。むくんだ腕での採血や血圧測定もできるだけ避けます。

出典

  1. MSDマニュアル家庭版 · リンパ浮腫
  2. Ezzo J, et al. Manual lymphatic drainage for lymphedema following breast cancer treatment. Cochrane Database Syst Rev. 2015

このガイドは一般的な情報であり、医師の判断に代わるものではありません。診断と治療は、診察と病歴によって決まります。緊急の場合は119番(スペインでは112番)に電話してください。